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幼遊戯
第4章 夏休み~春樹~
乱れた息を整えて夏海と自分の体を洗いながす。

そこへお約束と言えばお約束なのかもしれないが

「ぴんぽーん」

インターホンの音が風呂場まで届いた。

あわてふためきながらも、夏海をバスタオルでくるんで俺の部屋へとつっこみ、俺は新しく履き替えたトランクス一枚で玄関を開ける。

いや、だってさ、絶対スーパーの袋持ったおかんだと思ったし、例え違ったとしてもせいぜい宅配便じゃん?

だから躊躇いなく開けたんだけど、

「はーるきー!会いたかったー!」

目の前で両手を広げる女の子に、俺は文字通りぽかんと口を開けた。

パンいちのままハグされ、さらに混乱する。

ってかお姉さん!

おっぱいあたってますよ!

夏海よりもワンサイズくらい大きい……多分Eカップはあるだろう。

誰だかは全然思い出せないけど何となく得した気分になってしまったことは許してほしい。

だけど俺のぷち天国はそう長くは続かない。

「お客さんみたいだから帰るね」

服に着替えた夏海がサンダルを履きドアをバンッと勢いよく開け、家を出ていく。

「ちょっ、夏海、待てって!」

こんなドラマみたいな展開があっていいのだろうか。

俺は平凡な純愛ストーリーをただ望んでいただけだったのに。

どこか遠いところで、これがお前の運命なんだよとそう誰かに呟かれた気がした。




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