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幼遊戯
第8章 冬休み~隆弘~
しっかりしろ、俺!

今まで冷たくしてきた分、できるだけ優しく大切にしたいって思ったはずだろ!

ここで負けてたらマジで先が思いやられるんだけど!

葛藤しながらも俺は再び遥香に口付けた。

今度は遥香も躊躇いながらも舌を絡ませてくる。

生暖かい感触と厭らしい音に、徐々に俺は自分自身の危険領域に踏み込んでいくのを感じた。

「キス気持ちいい?」

意地悪くにやにやとしながらそう聞くと、遥香がまた真っ赤になりながら眉を吊り上げる。

「た、たかひろって、そんな意地悪だったの!?」

「うん、知らなかった?」

反応がいちいち可愛くて、優しくしようと決めていた誓いもどんどん薄れていく。

俺が悪いんじゃない!

遥香が可愛すぎるのがいけないんだ!

なんて、どっかの頭のイタイ奴が言いそうな言い訳しか考えられない自分がかなりイタイ。

だけど暴走してしまった心はもう自分では抑えられそうにもなかった。

「俺さー、好きな子は苛めるタイプみたい」

「!やだ!こんなの隆弘じゃない!」

今までの遥香を冷たくあしらってきた俺と相当ギャップがあるんだろう。

遥香は頬を染めたまま首を横に振っている。


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