この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
その一言が欲しかったんだ
第4章 帰ってくるまで
『ほら、拭いてあげるね』
和也は莉奈の目元にティッシュを当てた
『えっ!!?』
『手、どうしたのっ?』
『昨日はこんなの無かったよねっ?』
莉奈は鎖を外そうとしたのが
バレそうでまた震えだした
『あっ、痛いのっ?』
『ごめんねっ』
『絆創膏ぐらいしかないけど…』
和也は寝室を出た
戻ってきた和也は
濡らしたタオルと絆創膏を持ってきた
『ごめんね、消毒液とか無くて…』
和也はタオルをポンポンと
莉奈の切り傷に当てた
『いっ………』
莉奈はぎゅっと目を瞑った
『ごめんね、痛いよね?』
『もう終わるからねっ?』
和也は申し訳なさそうに
絆創膏を貼った。