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ネコの運ぶ夢
第5章 ネコの名前
☆☆☆
「おい、起きろ、音子・・・朝飯だ」
音子の肩を揺する。幸せそうによだれを垂らして眠っている。
いいのか、女子がそれで。
「おい!冷めちまうぞ」
「ふにゃ?」
片目が開く。朝の光に眩しそうに眼が瞬く。
「ご飯ですか・・・?」
「そうだ、音子、さっさと起きろ」
音子が突然、がばっと起き上がる。
「え?いま、なんて?」
「ご飯だってば」
「そこじゃなく!」
跳ねるように立ち上がると、俺の方に飛びつかんばかりに迫ってきた。暑い。
「今、今、ね・・・音子と!?」
うー・・・と、目を閉じて身をかがめる。肩がふるふると震えている。
「いやったー!!!市ノ瀬さんが、名前を呼んでくれた!!」
ぱあんと弾けるように両手を上げる。こら、下に響くから跳ねるな!
「静かにしろ、朝早いんだから」
「こ・・・これが喜ばずにいられようか!も、もう一度!!」
ぐいっと顔を近づけてくる。近い、やめろ。
俺は顔を引き気味にし、距離を取る。
「早く座れ、音子」
くぅうう、と目を閉じて嬉しさを噛みしめるようにする。そんなに嬉しいか・・・?
そして、パタパタとトイレに行き、用を足し、席につく。
「いっただきまーす!」
ものすごいニコニコしている。満面の笑み、というタイトルで写真コンクールに送ったら入賞しそうだ。
朝食は、
ご飯
じゃがいもといんげんの味噌汁
鮭の塩焼き
卵焼き
たたききゅうりとちくわの和物
いつもながらの簡単メニューだ。音子はワシワシと鮭を食べ、おいしそうに味噌汁をすすった。そんな顔を見て、俺は幸せな気分になってしまっている。
そんな気持ちが、顔に出ていないか、とても心配だ。
「おい、起きろ、音子・・・朝飯だ」
音子の肩を揺する。幸せそうによだれを垂らして眠っている。
いいのか、女子がそれで。
「おい!冷めちまうぞ」
「ふにゃ?」
片目が開く。朝の光に眩しそうに眼が瞬く。
「ご飯ですか・・・?」
「そうだ、音子、さっさと起きろ」
音子が突然、がばっと起き上がる。
「え?いま、なんて?」
「ご飯だってば」
「そこじゃなく!」
跳ねるように立ち上がると、俺の方に飛びつかんばかりに迫ってきた。暑い。
「今、今、ね・・・音子と!?」
うー・・・と、目を閉じて身をかがめる。肩がふるふると震えている。
「いやったー!!!市ノ瀬さんが、名前を呼んでくれた!!」
ぱあんと弾けるように両手を上げる。こら、下に響くから跳ねるな!
「静かにしろ、朝早いんだから」
「こ・・・これが喜ばずにいられようか!も、もう一度!!」
ぐいっと顔を近づけてくる。近い、やめろ。
俺は顔を引き気味にし、距離を取る。
「早く座れ、音子」
くぅうう、と目を閉じて嬉しさを噛みしめるようにする。そんなに嬉しいか・・・?
そして、パタパタとトイレに行き、用を足し、席につく。
「いっただきまーす!」
ものすごいニコニコしている。満面の笑み、というタイトルで写真コンクールに送ったら入賞しそうだ。
朝食は、
ご飯
じゃがいもといんげんの味噌汁
鮭の塩焼き
卵焼き
たたききゅうりとちくわの和物
いつもながらの簡単メニューだ。音子はワシワシと鮭を食べ、おいしそうに味噌汁をすすった。そんな顔を見て、俺は幸せな気分になってしまっている。
そんな気持ちが、顔に出ていないか、とても心配だ。