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誰にも言えない!
第4章 自分に嘘をついて…
それから私は先生と関わらないようにした
数学の質問も
伊藤先生のところに行くようにした
数学の授業中は、憂鬱だった
先生の優しい声を聞くと
まだ閉じていない胸の傷が
ジクジクと痛んだ
それでも私は先生を忘れようと必死になった
(文香によしくんの事、話しておこうかな・・・)
まだ文香に
よしくんとご飯に行くことを話していなかった
その日、
私は文香と話しながら下校した
そこでよしくんの事を話すと、
「ほんと!?
いいじゃん芳樹君!
あんたには芳樹君がいたんだった」
文香は目を輝かせた
「もうそれってデートでしょ!?
今までと違う関係を
芳樹君は望んでるってことじゃーん!」
文香は喜んでいた
「これを機に、
仲深めちゃいなよ!」
「それは大げさだよ…
よしくんそんなこと考えてないから」
いつも文香は気が早い
だけど勘はとっても鋭い
「日曜日まであと4日でしょ?
可愛い服見つけときなよー!」
そう言って文香は電車に乗ってしまった
「よしくんか…
まさかね」
そう思いながら私も電車に乗った