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誰にも言えない!
第4章 自分に嘘をついて…

・・・・・



「ごちそうさまでした」



パスタもデザートも食べ終わり
私たちはドリンクを飲みながら一息ついていた



(そうだ、今聞いてみよう)




「ねえ、よしくん…」




「ん?」




「今日はどうして2人でご飯行こうって誘ったの?」





私がずっと気になっていたことだった




今までそんな風に誘われたことなんてなかったし
2人きりになることはあっても登下校ぐらいだったから
正直なところ戸惑いもあった



私がそう聞くと
よしくんはその言葉にジュースを飲んでいた手を止めた








「嫌、だった?」




「全然嫌じゃないけど
ちょっとびっくりしたの」



「そっか、ごめんいきなりで

でも2人で来たかったんだ」



いつになく真剣に私の目を見つめながら話すよしくんに、目がそらせない




「…っ、そっか」






「「・・・」」




二人の間に沈黙が流れた



(やっぱり今日はいつもと違う、

よしくんも、私も…)






「・・・そろそろ、行くか」




よしくんは私がドリンクを飲み干したのを見計らったように、そう言って伝票を持って立ち上がった



「そうだね」




カーディガンを羽織り
ポシェットから財布を出す





だけど…


よしくんが先にレジへ行って
私の分まで払ってくれてしまった




「ごめん、私の分ぐらい払うよ」



店内から出てそう言うと



「今日は俺が誘ったんだしいいよ」



と、そう言って
お金は受け取ってもらえなかった





「…ありがと」


よしくんを見上げ微笑んで言う




「おー」



よしくんも優しい眼差しで
私を見下ろした


いつもとは違う、
よしくんの目には優しさだけではなく
熱がこもっているように感じた





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