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誰にも言えない!
第4章 自分に嘘をついて…
バスは人がいっぱいで乗れなかったから
少し遠いけど歩いて帰ることにした
「あとちょっとだね」
目の前に見える交差点を曲がって
真っ直ぐ歩いたら私の家だ
二人でいつものように話して帰っている時
――――ポツ
「「あ」」
雨だ
そう思った途端雨がザアっと降り始めた
私達はあわてて近くのコンビニに避難するように入った
「どーしよう、降ってきちゃったね」
私は持っていたタオルで頭や服を拭く
「なかなか止みそうにないなこんだけ降ってたら・・」
ふとコンビニの傘が目に留まった
「これ買ってく?」
「俺はいいよ、これくらい大丈夫だから
もったいないし」
よしくんは少しくらいの雨だったら
傘なしでも学校から帰っていることもあった
(でもさすがにこんな雨じゃ…)
さっきまで乾いていたアスファルトも
もうすでに濡れている
コンビニの正面の屋根からも水が滴っていた
「じゃあ一本買って一緒に入ってこ」
(風邪引いちゃうしね…)
私はそう言って傘を一本買った