この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
誰にも言えない!
第4章 自分に嘘をついて…
食事の後、私はお風呂でもう一度考えを巡らせていた
(先生、か…)
毎日のように演習室に通って
先生と勉強したり話をしたりした
先生と一緒に居る時間は特別に感じたし
毎日先生に会えるのが楽しみだった
だけど…
好きだと分かった日、
あの日にあんなことがあったから
私が変に意識をしすぎて
先生が私の事嫌になったのかもしれない
純粋な先生と生徒の関係を超えたいと思っている私を、
先生は疎んだのかもしれない
だけどよしくんは、
今までずっと私を支えてくれた
無愛想だけど優しくて
私のことをよく理解してくれる
思いやりだってある
それにかっこいいし
何も悪いところなんて見当たらない
(だったらもう、いいじゃん
よしくんのこと好きになんてすぐになれるでしょ?)
自分で自分に言い聞かせた
それなのに・・・
先生の優しい笑顔や声
あの日、
私だけに向けられたあの熱く潤んだ目が
あの甘い声が
いつでも思い出される
何度も考えないように忘れようとしたのに
それができなかった
(先生…)
私はじわじわと溢れる涙を堪えきれず
気づけば泣いていた
でも先生は私のこときっともう嫌いなんだから
(先生を想うのはもうこれで最後にしよう)
私はすぐに壊れてしまいそうな、脆い決意をした
(きっとまだ先生のこと忘れることは無理だけど)
だけど…
(よしくんに返事をしよう)
“付き合おう”って…