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彼女はボクに発情しない
第11章 眠れぬ夜の間奏曲
☆☆☆
無事に入学することが出来たけど、私はうまく友だちを作ることが出来なかった。
入学式直後に肺炎になってしまい、2週間ほど学校を休んだのがいけなかった。

女子にとって、最初の2週間、学校に来られなかったのは友達作りの上で致命的だ。私がやっと復帰した頃には、人間関係の図式があらかた出来上がってしまっていて、私はまるで転校生と同じような感じになってしまった。

普通の子でも、ここから友達グループに入るのは骨の折れる仕事だろうが、私にとってはなおさらだった。

私は中学の頃、仲間はずれにされた経験がある。
そのせいで、人と喋るのが苦手なのだ。

ちょっとした言い方、言い間違いでたやすく仲間はずれにされる。
陰口を叩かれ、知らない間にうわさを流され、巧妙に孤立させられる。

やっと、自分のことを誰も知らない学校に来られたのに、また、難しい状況に立たされてしまった。一応頑張ってはみたけど、がっちりと仲良しグループが出来上がってしまっていて、なかなか入り込むことが出来なかった。

特に困ったのは食事だ。一緒に食べる人がいない。一人で食べるのは避けたい。いや、正確に言えば、一人で食べているところを見られるのを避けたい。

変わった子だと、思われてしまうから。

仕方がないので、昼食の時間、私は誰もいないところを探して隠れるように食事をしていた。

そんなある日。

今日はここにしようか、と決めたのは屋上だった。そっと覗いてみると誰もいない。よし、と思って、持ってきたお弁当を広げる。5月の柔らかな日差しが注ぐ。気持ちの良い日ではあるが、私の心はどんよりとしていた。

いつまで、これが続くのだろう。もしかしたら、卒業まで?

そう考えるとブルッと身震いがする。
でも、現状を打破する良い方法は思いつかない。なるようにしかならないのだろうか。
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