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彼女はボクに発情しない
第12章 夏の初めの多重旋律
【Polyphony for the start of this summer】

あの、優子とのデート&奏キス事件の2日後、終業式が無事、終わった。

無事、には2つの意味がある。
1つ目は、成績だ。5段階中の「2」をひとつに抑えることが出来た。(ちなみに、歴史が2だった)補習の指定は想定より少ない2つで済んだ。まあ・・・これはしょうがないか。奏がいなかったら補習フルコースもあり得たのだから。

2つ目は、優子である。
花火大会の直前でごめんなさいをするという、かなり失礼な感じで別れてしまったので、終業式の日に会うのが大分気まずかったのだが、互いに普通に挨拶をすることくらいは出来た。

一瞬、優子に『ごめん』と、また言おうとしたが、なんとなくそれはしないほうがいいような気がしてやめた。朝からちらちらと様子をうかがっていたが、ルリと楽しそうにおしゃべりをしている様子が伺えて、ちょっとだけホッとした。

ちなみに奏はというと・・・、全くいつも通りだった。
朝、ちょっとだけ距離を取ってついていっているときも、電車に乗っているときも普通通りだったし、教室で顔を合わせたときも当たり障りない挨拶をしただけだった。

あの夜、ボクはあれこれ考えて結局眠れなかった。

もしかしたら、あのキスは正気の状態でしたのではないか?だとしたら、奏もボクのこと、す・・・好きなのかな・・・とか。
それで、今日、何らかのアクションがあることを若干期待していたのだが・・・やっぱりなんもないか。

奏が自分で言ったように『発情』の残り香だったのかなー。

なんとなくため息が出た。

「お!どうした陽太!夏休み補習決定か?」
長谷川だ。妙に肌艶がいいような気がする。こいつも一応補習を免れたのか。
「いやー、補習科目が3つだったぜ!これでスッキリしたよ」
ボクよりひとつ多いじゃないか!なんでそんな爽やかな表情してんだよ!
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