この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
彼女はボクに発情しない
第19章 キスに焦がれる輪唱曲
「陽太」
「奏」

一緒に声を出してしまった。気が合うな、変なところで。

「なに?奏?」
奏の言おうとしていることのほうが大事な気がする。
何かをずっと言いそびれているような感じだったから。

ギュッと、奏が手に力を込めたのが伝わってきた。
「私・・・陽太に謝りたい」
なんか、予想しなかった言葉が来た。どういうこと?
「ずっと、謝りたかった。私のせいで、よ・・・陽太を縛っちゃって。」
見ると、奏の頬に涙が光っていた。
「私の病気がなければ、陽太はもっと普通に生活できたんだと思う。友達と遊んで、恋をして、楽しいことももっといっぱいあって。」
そんな・・・そんなこと、思ってもみなかった。

奏は奏でボクと全く逆のことを思っていたんだ。
奏はボクの楽しみを奪っていると思っていた。

ボクは奏の楽しみを奪っていると思っていた。

理由はちょっと違うけど、同じ様に互いに思っていたんだ。

「優子ちゃんに、告白されたんでしょ?」
どきりとした。奏はうつむいているので表情が見えない。

「わ・・・私・・・陽太に守ってもらってばっかりで、すごく恥ずかしいところばかり見せちゃって、嫉妬深くて、嫌な子で、本当に、本当にダメなんだけど・・・。だけど、私は・・・」
奏が立ち止まる。砂浜にボタボタと涙が落ちているのが見えた。
/274ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ