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彼女はボクに発情しない
第20章 三日月が導く静かなる助奏
【Obligato by the crescent moon】

夜の空に三日月が昇っている。

「頑張ったんだけどなぁ・・・」
家の屋根の上。
一人で考え事をしたいとき、私はよくここに来る。

空を眺める。昨日とほとんど同じ三日月が空に浮かんでいた。
ルリがいっぱい協力してくれた。デートプランも一生懸命練ってくれた。

『この前とダブルけど、映画が順当でしょ。お金使わせるわけには行かないから、優待券をもらったってことにすればいい』
『先手必勝だ!夏期講習終わった日の午後!それしかない!」
『見る映画はこれがいい。ラストにキスシーンあるし』
『そうだな・・・服は・・・この中なら、これと・・・それから・・・これ!』
『とにかく接触を増やすこと。まず、腕にしがみつく。それから、肩に頭を乗せる、それから、えーと・・・抱きついちゃえ!』

今回のデートの最大の目的は『陽太くんからキスをしてもらうこと』だった。

私は奏ちゃんにこう持ちかけたのだ。

『一週間後、夏期講習が終わったあと、どっちが早く陽太くんからキスをしてもらえるか勝負しよう』

早くキスをしてもらった方が、先にお付き合いをする権利を得る、という約束だ。
だから、ものすごく、ものすごく頑張った。

今までの自分では絶対にありえないようなほど積極的に腕を絡ませたり、肩にしなだれかかったりした。唇を強調するリップをつけて、キスを迫ったりもした。

でも、本当に、後少しのところで、キスしてもらえなかった。
そういう運命なのかな・・・。
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