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彼女はボクに発情しない
第21章 愛しき夏の日々の舞曲
陽太もいちごのタルトを美味しそうに食べている。
「奏も、いちご食べる?」
え?私、そんな物欲しそうな顔してました?
で・・・でもせっかくなので・・・、と陽太が切り分けたタルトを一口いただく。
こちらも定番なだけあって美味しい。やっぱりいちごは最高だ。
「すっごくおいしい!」
夢中で食べていて気が付かなかったが、ふと見ると陽太が私の方をニコニコと見ていた。
「な・・・何よ?」
ちょっと気恥ずかしくなって、低い声が出てしまう。
「いや・・・なんか、おいしそうに食べるな、って思って」
そう言ってまたニコニコ。なんか、私はこんなに気持ちがジェットコースターみたいになって、いっぱいいっぱいなのに、陽太だけが余裕があるみたいで、ちょっとむっとしてしまう。きっとそんなこと彼は一つも思ってないだろうけど、なんとなく、私がいいように彼の手のひらの上で転がされているような錯覚を覚える。
「だ・・・だって、おいしいんだもん」
若干憎まれ口風になってしまった。幼馴染ってこういう時が不便だ。小さい時から習慣になっている会話の仕方からなかなか切り替えられない。
本当は今だって、『うん、陽太といると、3倍おいしいからニコニコしちゃう♡また一緒に来よう♪』とか言えればいいのにと思う。
心のなかでちょっとため息をつく。
「ごめんね、陽太。この所、何回も呼び出しちゃって・・・」
そう、今日は8月の半ば。この間の『おでこにキス事件』から2週間弱しかたっていないのに、私は3回も『発情』してしまっていた。
結構気をつけているのだが、本当にちょっとした男性との接触で発情してしまうことが立て続いていた。
「奏も、いちご食べる?」
え?私、そんな物欲しそうな顔してました?
で・・・でもせっかくなので・・・、と陽太が切り分けたタルトを一口いただく。
こちらも定番なだけあって美味しい。やっぱりいちごは最高だ。
「すっごくおいしい!」
夢中で食べていて気が付かなかったが、ふと見ると陽太が私の方をニコニコと見ていた。
「な・・・何よ?」
ちょっと気恥ずかしくなって、低い声が出てしまう。
「いや・・・なんか、おいしそうに食べるな、って思って」
そう言ってまたニコニコ。なんか、私はこんなに気持ちがジェットコースターみたいになって、いっぱいいっぱいなのに、陽太だけが余裕があるみたいで、ちょっとむっとしてしまう。きっとそんなこと彼は一つも思ってないだろうけど、なんとなく、私がいいように彼の手のひらの上で転がされているような錯覚を覚える。
「だ・・・だって、おいしいんだもん」
若干憎まれ口風になってしまった。幼馴染ってこういう時が不便だ。小さい時から習慣になっている会話の仕方からなかなか切り替えられない。
本当は今だって、『うん、陽太といると、3倍おいしいからニコニコしちゃう♡また一緒に来よう♪』とか言えればいいのにと思う。
心のなかでちょっとため息をつく。
「ごめんね、陽太。この所、何回も呼び出しちゃって・・・」
そう、今日は8月の半ば。この間の『おでこにキス事件』から2週間弱しかたっていないのに、私は3回も『発情』してしまっていた。
結構気をつけているのだが、本当にちょっとした男性との接触で発情してしまうことが立て続いていた。