この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
彼女はボクに発情しない
第23章 物想う秋への間奏曲
陽太、どうしてるかな?
ちょっと暗くしていた部屋をそっと覗くと、陽太がゴロンと床に横になって寝ていた。あのままの姿勢を維持できなかったようだ。私の気配を感じたのか、「う〜ん」と唸って、胸のあたりをボリボリとかいていた。
なんか、無防備過ぎて、かわいい。
じっと、陽太の顔を見る。ああ、結構まつ毛長いんだな。私よりバシバシに生えている。いいなあ。
ひげも少し生えるようになってきている。高校生だもんね。
耳の形がとてもいい。呼吸とともに、上下する胸、薄く開いた口元。
頬がぷっくりしている。しっとりとした質感は、まるで上質な陶器のようだ。
そっと、眠っている陽太の横に寄り添うように座る。膝のあたりに陽太の体温を少しだけ感じる。
やっぱり好きだな・・・。
あの、酔っぱらい事件の後、ふたりともその話題には触れていなかった。だから、陽太は私があのときのことを忘れている、と思っているかもしれない。
なんであんなこと聞いちゃったのか、後から考えると赤面ものだが、あれがいわゆる『酔った勢い』というやつだろうか。
『陽太は・・・発情した、私は嫌い?』
ずっと、聞きたかったこと。怖くて怖くて確認できなかったことだった。
でも、陽太は嫌いじゃないと言ってくれた。それこそ酔っ払ってて何と言われたかまでは細かく覚えていないが、嫌いじゃない、という言葉だけはハッキリ覚えている。この言葉だけは本当だ、と確信できる。
陽太は嘘をつくのがとても下手だから、すぐに分かる。
だから、嬉しい。とても嬉しい。
あれ以来、陽太の顔を見ると、それだけで嬉しくなってしまう。
一緒にいないときも、陽太のことばかり考えるようになってしまった。
これを人は『恋』と呼ぶのかもしれない。
ちょっと暗くしていた部屋をそっと覗くと、陽太がゴロンと床に横になって寝ていた。あのままの姿勢を維持できなかったようだ。私の気配を感じたのか、「う〜ん」と唸って、胸のあたりをボリボリとかいていた。
なんか、無防備過ぎて、かわいい。
じっと、陽太の顔を見る。ああ、結構まつ毛長いんだな。私よりバシバシに生えている。いいなあ。
ひげも少し生えるようになってきている。高校生だもんね。
耳の形がとてもいい。呼吸とともに、上下する胸、薄く開いた口元。
頬がぷっくりしている。しっとりとした質感は、まるで上質な陶器のようだ。
そっと、眠っている陽太の横に寄り添うように座る。膝のあたりに陽太の体温を少しだけ感じる。
やっぱり好きだな・・・。
あの、酔っぱらい事件の後、ふたりともその話題には触れていなかった。だから、陽太は私があのときのことを忘れている、と思っているかもしれない。
なんであんなこと聞いちゃったのか、後から考えると赤面ものだが、あれがいわゆる『酔った勢い』というやつだろうか。
『陽太は・・・発情した、私は嫌い?』
ずっと、聞きたかったこと。怖くて怖くて確認できなかったことだった。
でも、陽太は嫌いじゃないと言ってくれた。それこそ酔っ払ってて何と言われたかまでは細かく覚えていないが、嫌いじゃない、という言葉だけはハッキリ覚えている。この言葉だけは本当だ、と確信できる。
陽太は嘘をつくのがとても下手だから、すぐに分かる。
だから、嬉しい。とても嬉しい。
あれ以来、陽太の顔を見ると、それだけで嬉しくなってしまう。
一緒にいないときも、陽太のことばかり考えるようになってしまった。
これを人は『恋』と呼ぶのかもしれない。