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彼女はボクに発情しない
第27章 組曲:月下の夢 ”叢雲”
【Moon night dream Suite No.1 ”Rising clouds herald catastrophe”】

「このままだと、奏は自滅する・・・・」
響がボクに冷たく言い放った。

ビルの屋上、夕日が沈み、空が宵闇に染まっていく。
先日までまだまだ真夏みたいに暑かったのに、今日は、急に涼しくなった。

ボクと響の間に、カサカサと風が音を立てて流れた。

「お前のせいだよ」
ボクを射殺すような視線を向ける。

夜の闇が、少しずつ、深くなった。
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