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彼女はボクに発情しない
第27章 組曲:月下の夢 ”叢雲”
☆☆☆
図書館の一件があってからの奏の様子は『悲痛』の一言に尽きた。

いつも怯えていた。
外を歩く時も、足が震えている。周囲をいつも見回し、何度も後ろを振り返ってはボクがついてきていることを確かめずにはいられないようだった。

だから、ボクも奏にできるだけ姿を見せる。しかし、そうすると、奏につきまとっている響に見つかり、追いかけ回される。そして、追いかけ回す響の腕を奏がひっつかんで引き離し、厳しく叱りつけ、シュンとした響がしばし呆然として離れる・・・。

これを一日の間に10回以上繰り返す羽目になっていた。

しかし、どんなに警戒しても、彼女は『発情』を避けることができなかった。そして、その頻度は異常だった。たった5日間の間に、学校で2回、電車の中で1回、合計3回も発情した。

しかも、発情のフェーズの進み方が尋常ではない。

例えば、一昨日のこと。奏は学校で発情した。
2時間目と3時間目の間の休み時間、奏は教室を出た。ボクはさり気なく、廊下に出て、外を見るふりをして、奏でを目で追う。どうやらトイレに行ったようだ。

帰ってきた、と思った時、他のクラスの男子生徒が彼女とすれ違う。
たったそれだけだった。
ふらりと彼女はよろけ、廊下の壁にもたれて、座り込むようにする。目が虚ろになり、頬が朱に染まっていた。

「四宮さん・・・大丈夫?」

急に座り込んだものだから、クラスメートの倉橋さんが驚いて奏に声をかけていた。ボクもあまりにも一瞬すぎて何が起こったのか分からなかった。
奏の右手が動き、左手のおっぱいを揉むような仕草を始めた時、やっと理解した。

発情している!
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