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彼女はボクに発情しない
第27章 組曲:月下の夢 ”叢雲”
「ふぅー、ふぶう・・・!ふぅ!ふぅ!んん!!」

奏の喘ぎ声が大きくなるので、ハンカチをより強く口に押し付けざるを得ない。

大丈夫・・・奏・・・大丈夫だよ・・・。

「んっ!んん・・・ふ・・・うううう!!」

ひときわ大きな声で喘ぐと、ギュッとボクの二本の指が膣壁から圧を受ける。太ももがギュッと閉じ、まるで奏が全身を使ってボクの指を膣奥に飲み込もうとしているのではないかと錯覚する。

イッた・・・みたいだ。

体の力が徐々に抜けていく。体重をボクに預けるようにしてくれるので、しっかりと支えてやる。膣壁の締め付けが弱まるのを確認し、そっと指を抜いた。

ボクは、奏を拘束していた左手の力を抜き、体の前面に回り込む。そのまま、そっと壁際に彼女を押しやり、もたれさせる。

ごめんね、ずっと立たせっぱなしで、疲れたよね。

肩で息をする奏。
まだ目の焦点が怪しいが、徐々に理性の光が戻ってきているのが見える。ボクは、ギュッとそのまま彼女を抱きしめた。

ちょっと前まではこんなことはしなかったが、あの図書館の事件以来、性処理のあとは、こうして正面から奏を抱きしめるのが定番になっている。

なぜなら・・・、ほら、またきた。
発情が解除され、正気に戻ると、彼女は恐怖におののいて震え、涙する。

ボクの抱擁の中、小刻みに震えている。頬を合わせるようにしてぐっと抱きしめているので見えないが、ゆるゆると涙を流しているのがわかる。ボクの頬に奏の涙が伝うからだ。

「私・・・もう、ダメかも」

どきりとする。
だって、奏は強い人だ。めったに弱音を吐かない。
その奏が震えながら、こんな事を言うなんて。

多分、勝ち気な奏の事だ、泣いているのを見られたり、言葉で慰められるのはイヤだろう。
そのかわり、ボクは抱きしめる腕に力を込めることで『大丈夫だよ』とことを伝えようとした。

5分ほどかけて、ゆっくりゆっくり震えが収まってきたので、ボクはそっと身体を引き離そうと力を緩めた。でも、今度は奏の方からボクの体を抱き寄せてきた。

「お願い・・・。もう少し、もう少し、こうしていて・・・。」

そのまま、10分以上、奏はボクを抱きしめ続けた。
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