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彼女はボクに発情しない
第8章 北風と太陽による諧謔曲
「それだけ?」
「それだけ」
「試験が終わって、先に帰ってしまった、と」
「そうなんだよ〜。あっという間にいなくなってて・・・」
何度思い出しても落ち込む。いろんな仮説を考えたせいで、胸がめちゃくちゃえぐられる。
「そもそも『今日急ぐから』って言ったんでしょ?」
「言ったよ」
「じゃあ、そうだったんじゃないの?」
そ・・・それはそうだけど・・・そうだけど、違うんだー!

妹は奏の『発情』を知らないから、奏が取った行動がいかに今までと異なってるかがわからないのだ。

「それとも、奏お姉ちゃんは、陽といつも一緒に帰っていたの?」
「大体・・・」

「ふーん。やっぱり、奏お姉ちゃん、陽のこと好きなんだね」
え?・・・好き?
「いや・・・それは・・・」
違うんじゃないかな・・・。奏はボクには発情しないわけだし、ボクは奏にとって男として見られていないのだと思うんだ。まあ、これは風香には言えないけど。

「まあ、男の子は知らないけど、女の子は好きでもない人と一緒に帰ろうなんて絶対思わないと思うよ。ましてや、『合宿』とか言って、二人でイチャイチャ勉強するなんてありえないよ。この時点で、この世界の7不思議のひとつに数えてもいいくらい不思議だし、奏お姉ちゃん自身、私は大好きだけど、男の趣味は疑っちゃうっていうか、本当に審美眼だけが残念なんだなと思っちゃうけど、お姉ちゃんは陽のこと好きなんだね。」

いや、言い方、言い方。酷くないか、あまりにも。
それに、イチャイチャって・・・お前。

ボクの主観としては、イチャイチャと言うより、ぐちゃぐちゃにされているんだが、こっちが。

「そんな奏お姉ちゃんが、そそくさ帰ってしまうって・・・やっぱりおかしいね。陽、何かしたでしょ?奏お姉ちゃんを傷つけるようなこと」

だから、それを一生懸命考えてるんでしょうが!
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