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彼女はボクに発情しない
第8章 北風と太陽による諧謔曲
え?

私も瞬間、フリーズする。何が起きたかよくわからない。なんで奏お姉ちゃんの顔が真っ赤に?

・・・

いや、嘘でしょ?幼馴染でしょ?ずっと一緒にいたでしょ?『合宿』してたっしょ?
何?何?とうの昔に気づいていなかったの?

「うそ・・・」

奏お姉ちゃんが、やっと一言つぶやく。
ここに来て、私は非常に自分がまずいことをしたことをはっきりと悟った。

てっきり、あの分かりやすい陽兄の好意を奏お姉ちゃんは承知していると思いこんでいた。なんだったらむしろ付き合っているんじゃないかと思っていたくらいだ。

だって、この間だって、雨の日に奏お姉ちゃんを迎えに行って、ずぶ濡れになって熱出したりして・・・あんなの、恋人同士じゃなきゃしないでしょうに!

え?マジ?

今度は私が固まった。場が凍りつく。方や頭の先から足の先まで真っ赤になった奏お姉ちゃん。方や顔が真っ青になっているだろう、私。

ど、どうしよう・・・。
陽兄が奏お姉ちゃんを好きなのは1000%確実だとして、それを本人が言う前に私が言っちゃった!!!

え、でも・・・いや、だって・・・。

「あ・・・あの・・・奏お姉ちゃん・・・?」
やっとの思いで声を絞り出す。
「な・・・なあに?風香ちゃん・・・?」
動きが機械人形のようになったお姉ちゃんも同じくらいぎこちなく声を絞り出す。
「今の・・・聞かなかったことに・・・して・・・くんない?」

って、無理だよね〜。ごめん・・・陽兄!

「あは・・・はは・・・そ、そうね・・・そう・・・しようかしら」
え?受け入れるの?この提案!
奏お姉ちゃんが今まで見たことがない引きつった笑顔を浮かべた。
「じゃあ、私が、今日、ここに来たってのも・・・」
「内緒・・・内緒にしましょう」
「そうしましょう・・・」

こうして、私、高山風香と四宮奏の、不思議な同盟が誕生した。
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