この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
彼女はボクに発情しない
第9章 ボクと歌姫たちの三重奏
次の曲のイントロが流れる。
「あ!私だ」
笹本さんが立ってマイクを持つ。
流れてきたのは、彼女の雰囲気によく似合う優しい旋律の歌だった。
♪悲しいときや、勇気が出ないときには、帰るところがあるのを思い出して
きっとあなたを見ている人がいるはずだから
どんな人も、生きていてひとりきりなんてことはない
みんなみんな大きな生命に繋がっている
おっとりした優しい声にピッタリの歌詞だった。
大槻さんや霧島くんがゆっくりと手拍子を打つ。私もそれに合わせた。
彼女の歌が終わる。採点結果は97点だった。
「あーあ、奏ちゃんの勝ちだね」
ちょっとだけ残念そうに笹本さんが言う。
「ねえ、奏ちゃん!まだ時間あるからさ、次、これ歌ってみてよ!」
「三人で歌おうよぉ!」
大槻さんと笹本さんに言われて、若干困惑する。
「あ!俺!俺も一緒に歌いたい!ルリちゃんと」
霧島くんが無理やり混ざろうとするが、「もう!あんたはいいのよ、一人で歌ってなさいよ」と大槻さんにいなされてしまい、肩を落とす。
分かりやすいなこの人。
「えっと・・・これ!これ知ってる?奏ちゃん?」
笹本さんが笑いかけてくる。
今、私、あなたとライバル同士なんだけどな・・・。
そう思いながらも、私もなんだか楽しくなって、女性三人で一緒に歌う曲を選んでみた。
こんなふうに友達と一緒に遊ぶのは、本当に久しぶりだった。
「あ!私だ」
笹本さんが立ってマイクを持つ。
流れてきたのは、彼女の雰囲気によく似合う優しい旋律の歌だった。
♪悲しいときや、勇気が出ないときには、帰るところがあるのを思い出して
きっとあなたを見ている人がいるはずだから
どんな人も、生きていてひとりきりなんてことはない
みんなみんな大きな生命に繋がっている
おっとりした優しい声にピッタリの歌詞だった。
大槻さんや霧島くんがゆっくりと手拍子を打つ。私もそれに合わせた。
彼女の歌が終わる。採点結果は97点だった。
「あーあ、奏ちゃんの勝ちだね」
ちょっとだけ残念そうに笹本さんが言う。
「ねえ、奏ちゃん!まだ時間あるからさ、次、これ歌ってみてよ!」
「三人で歌おうよぉ!」
大槻さんと笹本さんに言われて、若干困惑する。
「あ!俺!俺も一緒に歌いたい!ルリちゃんと」
霧島くんが無理やり混ざろうとするが、「もう!あんたはいいのよ、一人で歌ってなさいよ」と大槻さんにいなされてしまい、肩を落とす。
分かりやすいなこの人。
「えっと・・・これ!これ知ってる?奏ちゃん?」
笹本さんが笑いかけてくる。
今、私、あなたとライバル同士なんだけどな・・・。
そう思いながらも、私もなんだか楽しくなって、女性三人で一緒に歌う曲を選んでみた。
こんなふうに友達と一緒に遊ぶのは、本当に久しぶりだった。