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彼女はボクに発情しない
第10章 恋する乙女のための小夜曲
帰り道、ボクと奏は方向は一緒なのに、なんとなく距離を取って歩いていた。ボクの前を奏が歩く。少し上を向いているように見える。
夕焼けに沈む街。
空に光りだした星を眺めながら歩いているようにも見えた。
奏のセミロングのきれいな髪が揺れる。
それほど近づいていないはずなのに、風に乗って、奏の匂いがする気がした。
朱から橙、紫に染まる見事なグラデーションに彩られた空の下、彼女の後ろ姿は、ずっと見ていたいほど綺麗だった。
結局、奏は帰るまで一言もボクに話しかけることはなかった。
また、ころんと寝返りを打つ。
なんだか、胸の中がズクズクと痛んで落ち着かない。なんだろう?具合悪いのかな?
夕飯食べたばかりだから、お腹が空いているわけじゃないと思うけど。なんとなく、体も重い。
きっと、こんな日は、寝てしまうに限る。
多分、少しだけ、調子が悪いのだろう。寝よう。
そうして、ボクは、早めに就寝するべく、半ば強引に目を閉じたのだった。
夕焼けに沈む街。
空に光りだした星を眺めながら歩いているようにも見えた。
奏のセミロングのきれいな髪が揺れる。
それほど近づいていないはずなのに、風に乗って、奏の匂いがする気がした。
朱から橙、紫に染まる見事なグラデーションに彩られた空の下、彼女の後ろ姿は、ずっと見ていたいほど綺麗だった。
結局、奏は帰るまで一言もボクに話しかけることはなかった。
また、ころんと寝返りを打つ。
なんだか、胸の中がズクズクと痛んで落ち着かない。なんだろう?具合悪いのかな?
夕飯食べたばかりだから、お腹が空いているわけじゃないと思うけど。なんとなく、体も重い。
きっと、こんな日は、寝てしまうに限る。
多分、少しだけ、調子が悪いのだろう。寝よう。
そうして、ボクは、早めに就寝するべく、半ば強引に目を閉じたのだった。