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人妻デッサン~絶頂に導かれた絵理奈
第6章 あなたが欲しい
「暑かったでしょう。さあ、冷たいティーです。どうぞ」

「ありがとうございます」

二人は、最初に出会ったときのように、リラックスした雰囲気でお茶を楽しんだ。

そして、互いの近況を報告しあう。

しかし、絵理奈に目新しい話はなかった。

「ご主人は相変わらず忙しいんですね」

「ええ。今夜も泊まりでどこかに行っちゃって」

「そうなんですか。それは寂しいですね」

「だから、私、今日原島さんのところに来たんです」

絵理奈がさりげなくそう言った瞬間、二人の間に小さな緊張が生まれた。

会話が止み、二人は黙ってお茶を飲む。

「奥さん、今日は夜も教室はキャンセルにしたんです」

「えっ?」

「だから、奥さんとずっと二人でレッスンができますよ」

絵理奈は、原島の視線から逃げるように、顔をうつむかせた。

「そろそろ始めましょうか、奥さん」
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