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第8章 哀愁

「ううん…、何でもないの…。」

止まってた髪を解かす櫛を動かし、落ち着きを取り戻した後、夏生がベットに入った。

真夏の熱帯夜にエアコンは絶対に必要なアイテムだったし程よい風をエアコンが送り続け薄い毛布一枚で良かった。

バスタオルを外し毛布を持ち上げ身体を滑らすと夫が夏生を抱いた。

夫も裸だった。

【俺…、夏生に謝らなきゃなあ…。】

突然、夫が話し始めた。

「私に何を謝るの？」

【俺に抱かれながらも夏生は何時も隼人を気にしてたんだな…？それに気ずいて上げられなかったから謝ってるんだよ…。】

夫の胸に夏生が頬を押し当てた。

【なあ夏生…、出張から帰ったら二人でラブホに行こうな？】

「うん…。」

夏生が夫の胸に顔を隠した。

【恥ずかしいのかい？】

夫は台所でのことを夏生に聴いてる気がし夏生は、夫の胸に顔を押し付けた。

【俺…、もっと早く、そうして上げるべきだったな…。ごめんな夏生…？】

夏生は嬉しかった。夏生は優しく、そう言ってくれた夫が今まで以上に好きに成っていた。

「私…、楽しみにしてる…。」

避妊具を使わないセックスが二人に新たな今まで経験したことのない未知へのセックスへと導いた。

顔を夫の胸に押し当て隠してあった顔を上げ唇を重ねた。

【夏生は嬉しいのかい？】

「うん…。とっても嬉しい！」

愛を確かめ合うよにキスをし二人は、長い夏の夜をそうして過ごした。