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背徳は蜜の味
第27章 人妻その二十七 ~出会い系でハメられた~
「明日は仕事で遅くなるから外食してくるぞ」
ベッドインするやいなや最初に交わした言葉が、外食してくるから家では食事をしないという内容だった。
河野夫妻は結婚して25年目を迎える。
世間一般でいえば「銀婚式」というらしいのだが、
すでに夫婦仲は冷えきっていた。
別段、夫婦喧嘩をするわけでもなく、
夫が外に女を作って不倫しているわけでもない。
もともとセックスには淡白な夫だったので
自然と夫婦生活のピリオドに向かって加速しているようなものだった。
マンションの主婦友らと近くでお茶をしている時も、話題が尽きてくると自然と下ネタとなって互いの夫婦仲の暴露合戦が始まるのだけれど、
どのご家庭も河野冬美と同じようにセックスレスなのだと白状していた。
『誰しも50手前になったらセックスとはオサラバなのね…』
どこの家庭でもセックスレスなんだわと、
自分たち夫婦だけではないのだと安心する反面、
なんだか女として人生の終わりを見たようで焦燥感も同時に覚えた。
そんな中、一人の女性が
「旦那一人に拘らなければセックスなんてバンバン出来るわ」と言い出したものだから、誰もが興味津々だった。
彼女が言うには出会い系サイトで男を漁っているのだとか…
「この年齢になったら誰にも相手してくれないわよぉ」一人の中年太りの奥さまが、そんなサイトをダウンロードするだけ無駄だわと否定した。
確かに出会い系サイトで遊ぶという奥さまは
見た目も派手で、パッと見は30代で通用しそうなルックスなので、冬美は小太りのご婦人の言うようにそんなサイトなど無縁だと思った。
それでも、何かと面白そうなので
深夜になっても帰宅しない夫を待つ間、暇潰しにサイトを覗いてみた。
- 熟女が好きな殿方が貴女との出会いを待っています -
サイトのホームページには派手なピンク色の文字が踊っていた。
『へえ~…面白そうじゃない』
出会いがなくてもかまわない。
暇潰しにはちょうどいいわと冬美は出会いをもとめるという目的ではなく気軽にサイトに会員登録した。