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背徳は蜜の味
第27章 人妻その二十七 ~出会い系でハメられた~

それから一週間が過ぎても冬美を口説いてくる男は現れなかった。
彼女は現実というものを、まざまざと見せつけられた思いだった。

登録した時の画像が悪かったかしら?
何も今現在の自分をアップしなくても、もう少し若い時の華やかな画像にすれば良かったと後悔し始めて、今ではライフワークになったかのように、いつものようにサイトのマイページを開いてみた。

そこで、いつもと違う画面に我が目を疑った。
マイページのど真ん中にメールが届いているというピンク色の文字が踊っていたのだった。

『うそっ!?ホントに?
やだ、どうしよう…』

急に心拍数が上昇する。
頬にパアッと赤みが差して、夫にプロポーズされた時以来の恥じらいと戸惑いを感じずにはいられなかった。

スマホ画面をタップする指先が震える。
心では、どうせサイト側のサクラがメールを送信してきて課金を促してきたんだわと思いながらも、ほんの少しだけ自分を選んでくれた男からのメールだと期待した。

失望しちゃダメよと自分に言い聞かせながら
スマホ画面をタップしてメールを開く。

- はじめまして、黒崎章太と言います
もし、良ければ今度、お会いしませんか? -

「うそっ!」

冬美は、我が目を疑った。
まさか、自分にアプローチしてくる男がいるとは思いもしなかったから、飛び上がりたいほどに嬉しい気持ちだった。

「いつでもいいです。できれば早めにお目にかかりたいです」

そのように返信すると

- では、次の水曜日はどうですか?
僕の職場は水曜日が休みなんです -

専業主婦だから時間の都合は何とでもなるし、
変に土日だと夫の目を盗んで外出しなければいけないので、平日に会えるのは冬美にしても好都合だった。


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