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背徳は蜜の味
第5章 人妻その五 ~デリバリーの男の子と~
翌朝、思いを遂げた夫の昭吉はご機嫌だった。
それに対して秋子は自己嫌悪に陥っていた。
あれほど拒んだ夫とのセックスで
最終的には逝かされてしまったからだ。
「じゃあ、行ってくるよ」
渋々、玄関まで見送る秋子をガッと抱き寄せて
朝っぱらから濃厚なキスを施してきた。
『この人…まだ欲情している…』
手を取られて股間に導かれると
今にもハメたそうにペニスが固くなっていた。
「ほら、早くしないと遅刻するわよ」
下手をすれば、今日は有給を取るから一日中ハメあおうと言い出しかねない。
そんな夫の気持ちを途切れさせるためにも
「いってらっしゃい」と冷たく突き放した。
「今夜も早く帰ってくるから
セックスしような。中だしをやりまくったらそのうち妊娠すると思うよ」
子供を待ちわびているのだと聞かされると
喜ばなきゃいけないのに、なぜかブルッと嫌悪で体に寒気が走った。
その日、一日は食欲もなく
お昼はカップスープだけをお腹に流し込んだ。
『夕飯を頼まなきゃ…』
新婚当時は勢力のつくスタミナ料理を作っていたけれど、今はもう夫に抱かれるのが苦痛でしかなかったので、ポピュラーな和食をチョイスして、例のデリバリーの男の子に連絡をいれた。
「今夜もデリバリーを頼めるかしら?」
そのようにLINEを打つと
- はい!喜んで!! - と、屈託のない返信がすぐさま送られてきた。
スマホを閉じると同時に着信音が鳴り響いた。
電話の相手は夫の昭吉からだった。
- すまん!会社でトラブルがあった…
後処理のために今夜は泊まりになりそうだ…
この埋め合わせは明日の夜にでもキツイのを一発やってあげるからね -
そう…今夜は帰ってこないのね…
ホッとする反面、すでにデリバリーの注文を済ませたのを思い出した。