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背徳は蜜の味
第8章 人妻その八 ~夫の部下に寝取られて~
「ただいま…」
夫の竜馬が今夜も午前様に帰宅してきた。
「あなた、今夜も遅かったのね」
スーツの上着を脱ぐのを手伝ってあげて
それをハンガーにかけてあげる。
クンクンと匂いを嗅ぐと、
やはり女物の香水の残り香がする。
「また風俗?」
「ああ、よくわかったね
でも、今夜はソープじゃないぞ
ちゃんと接待でクラブで飲んできただけだから」
奈緒美が竜馬と結婚するときに
ひとつだけ決まりごとをした。
それは何でも隠し事はせずに
すべてオープンにすること。
女遊びをしてもいいし、
ソープで他の女を抱いてきてもいい。
だけど、それはすべて遊びであって
本命は常に妻である奈緒美であり、外泊までして外の女に決してのめり込まないこと。
それを守ってくれるのであれば
いくらでも女遊びをしてもいいと夫の竜馬に言い聞かせてある。
そこまでして奈緒美が寛大な妻となったのは
母からの教えであった。
母は父を溺愛していた。
買い物などに出掛けて、通りすがりの女に目を向けるだけで嫉妬の炎を燃やした。
そして、束縛しすぎた挙げ句、父は愛人を作り
あっけなく母と娘の奈緒美を捨てて女の元に行ってしまった。
だから奈緒美が竜馬と結婚することが決まったときも「いい?竜馬さんが女遊びをしても決して怒っちゃだめよ、男はね妻を一番に愛していてもたまには他の女を抱きたくなる生き物なの
だから、何事も許す度量を身に付けなさい
何もかもオープンにすることで夫婦仲は堅固になるんだからね」と教えてくれた。
旦那を束縛してはいけない、母を反面教師にしなさいと諭してくれた。
奈緒美は母の教えを守り
夫の竜馬の浮気を公然と許可していた。