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天狐あやかし秘譚
第114章 天道是非(てんどうぜひ)
☆☆☆
「ダリ!・・・ちゃんといる?」
「大丈夫だ、綾音」
「絶対いてよ!」
「うむ。わかっておる」
私が今、どこにいるか説明しよう。
例の会食のあと、京都支部に荷物を置いた私たちは、その後、二手に分かれた。
ひとつは御九里と御池の『探索チーム』、
そして、もう一つは私と宝生前、そしてダリからなる『内偵チーム』である。
内偵チームである私は、SUKUSEの占いを受けるための当日待合の列に並んでいるというわけだ。もちろん、たったひとりで乗り込むなんて無謀なことはしない。今の私は一見するとひとりなのだが、背後には姿を消し、妖力を極限まで押さえたダリがついていた。
御九里の作戦はこうだった。
「相手がたとえ何をしたとしても、
天狐がいればどうとでもなるだろう」
確かに、私はダリに全幅の信頼を置いている。
陰陽寮の人たちのダリに対する信頼も相当なものだ。
だからこそ、『どんな原因不明の術式であってもダリがいれば防げるだろう』というのは分からないでもないが・・・さすがに大雑把すぎないだろうか?この作戦・・・。
SUKUSEによって『死』を占われた陰陽寮の京都支部員の顛末が思い出される。
果たしてSUKUSEが彼を陰陽寮の職員と知って何かをしたのかどうかは定かではないのだが、見抜かれないに越したことはない。
その点、私はダリがいなければほぼ一般人であるので、宝生前たちよりも見抜かれる危険性はずっと低い。それも私がこの役に抜擢された理由と言える。
色々考えたとしても埒が明かないのはわかるが、どうしても考えてしまう。
やっぱり・・・ちょっと怖い。
そもそも、私を危険な目に合わせることをダリが承諾したのも若干意外だったが、これは、彼の性格を考えれば納得できなくもない。
『我がいれば、綾音に何かあることなど絶対にない』
ってな感じに思っているに違いないからだ。
ちらっと後ろを振り向く。
その姿は私にも見えないけれども、確かになんとなく存在を『感じる』。
そこに向かって私は念を込めた。
・・・ダリ!ほんっとーに、信じてるからね!
そんなことを考えているうちに、私の番が回ってきたみたいだった。
扉の向こうから前の人が出てきて、奥から声がかかる。
「次にお待ちの方・・・どうぞお入りください」
「はい」
「ダリ!・・・ちゃんといる?」
「大丈夫だ、綾音」
「絶対いてよ!」
「うむ。わかっておる」
私が今、どこにいるか説明しよう。
例の会食のあと、京都支部に荷物を置いた私たちは、その後、二手に分かれた。
ひとつは御九里と御池の『探索チーム』、
そして、もう一つは私と宝生前、そしてダリからなる『内偵チーム』である。
内偵チームである私は、SUKUSEの占いを受けるための当日待合の列に並んでいるというわけだ。もちろん、たったひとりで乗り込むなんて無謀なことはしない。今の私は一見するとひとりなのだが、背後には姿を消し、妖力を極限まで押さえたダリがついていた。
御九里の作戦はこうだった。
「相手がたとえ何をしたとしても、
天狐がいればどうとでもなるだろう」
確かに、私はダリに全幅の信頼を置いている。
陰陽寮の人たちのダリに対する信頼も相当なものだ。
だからこそ、『どんな原因不明の術式であってもダリがいれば防げるだろう』というのは分からないでもないが・・・さすがに大雑把すぎないだろうか?この作戦・・・。
SUKUSEによって『死』を占われた陰陽寮の京都支部員の顛末が思い出される。
果たしてSUKUSEが彼を陰陽寮の職員と知って何かをしたのかどうかは定かではないのだが、見抜かれないに越したことはない。
その点、私はダリがいなければほぼ一般人であるので、宝生前たちよりも見抜かれる危険性はずっと低い。それも私がこの役に抜擢された理由と言える。
色々考えたとしても埒が明かないのはわかるが、どうしても考えてしまう。
やっぱり・・・ちょっと怖い。
そもそも、私を危険な目に合わせることをダリが承諾したのも若干意外だったが、これは、彼の性格を考えれば納得できなくもない。
『我がいれば、綾音に何かあることなど絶対にない』
ってな感じに思っているに違いないからだ。
ちらっと後ろを振り向く。
その姿は私にも見えないけれども、確かになんとなく存在を『感じる』。
そこに向かって私は念を込めた。
・・・ダリ!ほんっとーに、信じてるからね!
そんなことを考えているうちに、私の番が回ってきたみたいだった。
扉の向こうから前の人が出てきて、奥から声がかかる。
「次にお待ちの方・・・どうぞお入りください」
「はい」

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