この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
天狐あやかし秘譚
第114章 天道是非(てんどうぜひ)
高森がキーボードを操作して、画面共有をかける。画面が二分割され、向かって左手に高森の顔、右手には古書の1ページと思われる図が投影された。

そこには墨字で古代鏡の絵、そして、その周辺に何やらミミズがのたくったような文字が多数書かれていた。かろうじて、絵の下に書かれている『沖津鏡』という文字だけは私にも判別できた。

「こちらは、旧事紀天神遺紀に描かれた興原敏久による『沖津鏡』についての記載ページです。これによると、沖津鏡とは『直径約25センチほどの白色の鏡』であり、『遠方を望む力を持つ』とされています。」

確かに、スクセが私の前で円盤をひっくり返す前、つまり、最初こちらに向けられていたところは白色であり、ひっくり返すと鏡だった。
大きさも概ねそれくらいだったと思う。

でも・・・遠方を望む力?

「それって、遠くを見ることができるということですか?」
「字義通りに解釈するとそうですね。先の黄泉平坂事件の際に勾留されたクチナワこと柳田竜二とカダマシこと京本雄一の証言では、緋紅の側近として常に近くにいる二人の女性がいて、そのうちのひとりが『遠見』・・・つまりは遠隔地の情報を読み取る力を有しているということでした。おそらく、その側近のひとりが今回のスクセで間違いなく、沖津鏡の力が『遠方を望む』ということとも矛盾しません。」

土御門が注釈をしてくれたところによると、クチナワもカダマシも、作戦前は『屋敷』と呼ばれるところに住まわされており、他の神宝使いとの面識はほとんどなかったそうだ。もし、彼らがスクセという名を知っており、それをこちらも把握できていれば、もっと警戒して作戦に臨むことができたのにと悔やまれる。

「遠くが見える神宝で何で未来が確定するんだ?」
私の疑問を御九里が引き継いでくれた。
「はい・・・それについては、スクセと言う名もひとつのヒントになってると思います」

彼ら中原の民の神宝使いは、どうやらその能力に対応した名を緋紅から与えられるらしい。例えば疱瘡神事件のときに、身体を健康な状態に強制的に戻す力のある神宝『足玉』を操っていたのはイタツキ(=病気)という名だったし、虫を操る神宝『蜂肩巾』を使っていた人物はシラクモ(=本来は頭白癬だが、音として『蜘蛛』の意味)と名乗っていた。
/1651ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ