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年の離れた妹
第1章 帰省
脱衣場の扉が閉まり、すぐにドライヤーの音が聞こえてきた。僕は少し我に返り、またテレビを眺め始めた。しかしバラエティ番組が流れていたが、内容は全く頭に入らなかった。僕は妹の持ってきたビールを一気に飲み干し、目を瞑っていた。ほんの少し酔いが回ったようで、気が付くと浅く眠っていた。目が覚めると目の前に、妹の顔があった。

「兄ちゃん、寝ちゃった?」
妹は髪を片方に束ねた顔を、僕に近づけていた。そして目を覚ました僕に笑いかけると、恵津子はソファの隣に座った。恵津子の甘い香りが、一気に僕の周りにあふれていた。

「ああ、今何時?」
「目が覚めた?12時過ぎだよ、兄ちゃん」
僕はほんの10分ほど眠っていたようだ。恵津子は自分のビールを片手に、新しい缶ビールを僕に手渡した。妹は太腿まで隠れる大きなピンクのTシャツを着ていたが、下は何も履いていなかった。僕は一瞬で眠気が飛んでいた。

その時、僕は妹と飲むのは初めてだった。それどころか、恵津子と話すことも久しぶりだった。目の前の妹は、一人前にビールを飲んでいた。Tシャツの胸元は大きく膨らみ、先端の小さな突起が浮かんでいた。裾から脚は細くすらりとしていた。そんな妹は僕に、仕事のことや彼女のことを聞いてきた。

「兄ちゃんのことはいいから…えっちゃんは?」
「仕事?ちゃんとしてるよ!」
恵津子は専門学校を出ると、大手化粧品会社で働いていた。都心のデパート内の店舗に配属され、販売をしていた。そのブランドは少し派手目な若い女性をターゲットにしていた。もともと少しヤンチャな妹に、雰囲気は合っていた。妹はその夜、酔いもあり饒舌で僕も久しぶりに話が弾んでいた。いつの間にか、何本かのビールが空になっていた。

「あー今日はたくさん飲んだ!」
妹は帰宅後、ハイペースで飲んでいた。よく見ると恵津子の目が赤くなっているのがわかった。そろそろお開きにしなければと思い、タイミングを見て僕は妹に声をかけた。


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