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年の離れた妹
第1章 帰省
「さあ、そろそろ寝ろよ!」
僕の声に反応がなく振り返ると、妹は座ったまま眠っていた。赤い顔をして、頭をソファにもたれさせ寝息を立てていた。妹の胸のふくらみの先のふたつの突起が、寝息に合わせて揺れていた。すこしまくれ上がったピンクのTシャツの裾は、ぎりぎり妹の股間を隠していた。飲んでいる時からずっと気になっていたが、僕は見ないふりをして片付けを始めた。すべて片付くとソファで眠る妹に声をかけた。しかし熟睡しており、動く気配がなかった。僕はエアコンを切り、窓を開けて網戸にした。真夏なので風邪を引くことはないだろうと思い、僕は隣の小さな和室に向かった。そこは帰省中の僕の寝室になっていた。少ししたらまた、妹に声を掛けるつもりだった。

リビングから物音がし、妹がトイレに入った気配がした。そしてトイレから呻くような声が聞こえた。気持ち悪いのかと思いトイレに向かうと案の定、恵津子はトイレで吐いていた。

「大丈夫か?」
「…だめ、気持ち悪い」
小さな声がトイレから聞こえてきた。僕はトイレの中の妹に声をかけながら、様子を伺っていた。

「兄ちゃん、いる?」
「いるよ!大丈夫?」
「やっぱ、飲みすぎたみたい…」
妹の声と同時に、トイレのドアが開いた。恵津子は便器を抱えるようにうずくまっていた。

「まだ吐くか?」
「もう出ないと思う…」
弱々しい声で恵津子が返事をした。僕はちょっと待ってと声をかけると、タオルを探しに風呂場に向かった。新しいタオルを見つけ、僕はトイレに戻った。

「もう吐かない?」
「うん、たぶん…」
「立てるか?」
恵津子は小さく頷くと、顔を便器から上げた。汚れた顔をペーパーで拭くと、僕の肩を持ってなんとか立ち上がった。僕は妹の腰を支え、リビングのソファに連れていった。妹の身体は熱く、そして柔らかかった。ソファに寝かせると、僕は妹にタオルを手渡した。恵津子はソファに寝転がると、腕を顔の前で組み声を出した。それは言葉ではなく、微かな泣き声だった。僕はソファの前に腰を下ろした。

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