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年の離れた妹
第4章 兄妹

「兄ちゃん、なんか呑む?」
妹は風呂から上がると、僕に声をかけた。パジャマを着て頭にバスタオルを巻いていた。さっきまでしていた化粧も落とし、すっぴんになっていた。
「今はいいよ、お水飲んだし…」
「そう、じゃあ恵津子、髪乾かして来るね」
そう言うと恵津子は、自分の部屋に入って行った。その後ろ姿をよく見ると、僕が着ているパジャマと同じだった。僕はソファに座ると、テレビを点けた。終盤に入り世間が盛り上がっているプロ野球をやっていたが、僕は全く興味がなかった。たとえ興味があったとしても、僕は集中できなかったはずだ。それくらい、僕は妹が気になっていた。
「何見てるの、野球?」
「うん、興味ないけどね…」
妹は髪を乾かすと、リビングに戻ってきた。すっぴんだった顔は、口紅とアイラインだけメイクされていた。
「兄ちゃん、ちょっといい?」
妹ははにかみながら、僕の横に腰を下ろした。ドライヤーで綺麗にセットされた髪が、恵津子の肩にかかっていた。パジャマの下に隠れた恵津子の肢体から、僕は言いようのない匂いを感じていた。兄妹が再び結ばれるのは、もう時間の問題だった。
「これ、気付いてた?」
「うん…」
妹は左手を僕の前にかざすと、視線で薬指の指輪を指した。それは母の結婚指輪だった。そして持っていたケースを開いた。そこにはもう一つ、指輪が入っていた。
「お母さんの部屋にあったの」
「父さんの指輪?」
「うん、お母さんが持ってた」
両親は万一の紛失を考え、普段指輪を外していた。妹はそれを保管場所まで知っていた。
「兄ちゃん、素敵な指輪だと思わない?」
「綺麗な指輪だな」
「だから時々、恵津子が借りてる」
シンプルだが、プラチナの指輪は綺麗な色とデザインだった。妹の気持ちは分からなくなかった。
妹は風呂から上がると、僕に声をかけた。パジャマを着て頭にバスタオルを巻いていた。さっきまでしていた化粧も落とし、すっぴんになっていた。
「今はいいよ、お水飲んだし…」
「そう、じゃあ恵津子、髪乾かして来るね」
そう言うと恵津子は、自分の部屋に入って行った。その後ろ姿をよく見ると、僕が着ているパジャマと同じだった。僕はソファに座ると、テレビを点けた。終盤に入り世間が盛り上がっているプロ野球をやっていたが、僕は全く興味がなかった。たとえ興味があったとしても、僕は集中できなかったはずだ。それくらい、僕は妹が気になっていた。
「何見てるの、野球?」
「うん、興味ないけどね…」
妹は髪を乾かすと、リビングに戻ってきた。すっぴんだった顔は、口紅とアイラインだけメイクされていた。
「兄ちゃん、ちょっといい?」
妹ははにかみながら、僕の横に腰を下ろした。ドライヤーで綺麗にセットされた髪が、恵津子の肩にかかっていた。パジャマの下に隠れた恵津子の肢体から、僕は言いようのない匂いを感じていた。兄妹が再び結ばれるのは、もう時間の問題だった。
「これ、気付いてた?」
「うん…」
妹は左手を僕の前にかざすと、視線で薬指の指輪を指した。それは母の結婚指輪だった。そして持っていたケースを開いた。そこにはもう一つ、指輪が入っていた。
「お母さんの部屋にあったの」
「父さんの指輪?」
「うん、お母さんが持ってた」
両親は万一の紛失を考え、普段指輪を外していた。妹はそれを保管場所まで知っていた。
「兄ちゃん、素敵な指輪だと思わない?」
「綺麗な指輪だな」
「だから時々、恵津子が借りてる」
シンプルだが、プラチナの指輪は綺麗な色とデザインだった。妹の気持ちは分からなくなかった。

