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東京帝大生御下宿「西片向陽館」秘話~女中たちの献身ご奉仕
第3章 女中 千勢(ちせ)
 富田の部屋は、洋風に誂(あつら)えられていた。畳面にはベルギー製ウィルトン織のオリエント柄の絨毯(じゅうたん)が敷き詰められ、「次の間」には食事、接客用のウォルナットのテーブルとチェア、「座敷」にはチークのデスクや書棚、黒革の一人掛けソファー、スプリングマットのベッドなどが、主に英国製のもので揃えられ、書院造りの障子窓と和洋が調和して、モダンな空間になっていた。

 富田は、風呂から出て三週間ぶりに自分の部屋に入ると、玄関から運ばれて「次の間」に並べられたトランクケースの一つを開けて、大小二つの布袋を取り出し、「座敷」との間仕切りの襖を開けた。すると、革ソファーの脇に、千勢が、寝間着に綿入り半纏を羽織って正座していた。三つ編みお下げ髪の細面と、スラリとした体形が、清楚さを醸し出していた。夜学から戻った後に湯浴みをしてきたとみえて、頬が火照っている。それが、電気ストーブの光にも照らされて、一層赤みを増していた。
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