この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
東京帝大生御下宿「西片向陽館」秘話~女中たちの献身ご奉仕
第3章 女中 千勢(ちせ)

 富田は、上海旅行から戻った日の夜、千勢に<みやげ>のメイド服を手渡した時に、<これから自分の当番の間は、なるべくそれを着ていて欲しい>と頼んだ。直後にその場で始った奉仕で、メイド服には精のほとばしりの跡が何カ所か残ったが、明け方に自室に戻った千勢は、慣れた手つきで、手火鉢の鉄瓶からお湯を取って石鹸液を作り、それに浸した手拭いでシミを丁寧に叩いた。そして、何事もなかったようにそれを着て、直ぐに朝餉の準備に取り掛かった。

 台所で千勢のメイド服姿を見た他の女中たちは、口々に<千勢のスラリとした体型によく似あう>、<富田様の洋風のお部屋にもよく馴染む>と、楽しそうに話しながら手を動かしていたが、やがて幸乃に言われて、<上海みやげ>を受け取りに、富田の部屋の「次の間」に皆で入った。富田は、他の女中には、漢風の寝間着を買い求めていた。綺麗な光沢のある正絹の最上級品で、前合わせで、わき腹で三カ所を結んで留め、蓮の花や桃の刺繡が入った帯紐を腰に掛けるものだった。長袖がゆったりと膨らみ、踵(かかと)までの長丈の裾が広がる優美な形をしていた。
/259ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ