この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
心の中のガラスは砕けて散った
第9章 8月
13日 

祭りの前日 康二は各町内が 思い思いに張る
簡易テントを見て回っていた 設営の済んだ処
まだ、不慣れな主婦達が、顔を見合わせ、困惑する場に
立ち合い、手伝いを、お好み焼き、綿菓子
金魚すくいと、各テント思い思いの趣向を凝らし
明日から、二日間 緊張と楽しさを浮かべた顔が

松村が音頭を取り 神社の階段からガラスボールを
並べ、五時半ガラスボールの中の蝋燭に 火を入れ始めた

「 早くないか? 」

まだ太陽が山の際に有る、夕暮れ時 山鹿は
蝋燭を灯す合図を送る、松村に声を掛けた

「 今日は準備ですから、消えるのは
  七時半頃ですから、皆さんに見て貰いたいので 」

松村は 手元の腕時計を眺め手を降ろし 階段横に
立つ子供達が、一つ一つの蝋燭に火を入れていった
その後 六時を過ぎ松村は テントを灯す灯りの
具合を点検し、時刻が七時半に、近づいた時

「 済みません、明かりを落としてください!! 」

簡易マイクを使い、テントの明かりが落とされ
神社の回りの明かりが消え、参道に灯る
ガラスボールの中の蝋燭の揺らぐ明かりが
浮かび上がった、階段の上の蝋燭が揺らいで消え
少しの間が開き、一つ一つ、足踏みする様に
蝋燭の明かりが消えて行く、まるで 黄泉の国から
尋ねて来る死者の足跡の様に、蝋燭の明かりは
楽し気に揺らめき、一つ一つと消えて行く


/430ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ