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心の中のガラスは砕けて散った
第9章 8月

暗い公園 指先から伸びる花火の先で
小さな火花が 白い光を出し小さな儚い音が
膝を折り 跳ねる火花の中に
最後に康二の車で見た 海の景色が蘇る
線香花火の跳ねる光を見つめ
早紀の心に康二の姿を思い出していた、
裸で抱き合い 上から見下ろして来た
優しい眼差し、和彦が康二の自宅を
訪ねた日から途絶えた声
毎晩の様に聞いた声
・・・もう一度・・・・
何処かで待ち望む自分
和彦の寝室を訪ねて
謝罪する事でやり直す事を
夫は認めて呉れた
・・・それで 良い・・・・
・・・それで 良かった・・・
心細い線香花火の儚い光が滲んで行く
見つめる早紀の手元の 線香花火の先が
・・・ ポトリ ・・・・
地面に落ちた
小さな火花が 白い光を出し小さな儚い音が
膝を折り 跳ねる火花の中に
最後に康二の車で見た 海の景色が蘇る
線香花火の跳ねる光を見つめ
早紀の心に康二の姿を思い出していた、
裸で抱き合い 上から見下ろして来た
優しい眼差し、和彦が康二の自宅を
訪ねた日から途絶えた声
毎晩の様に聞いた声
・・・もう一度・・・・
何処かで待ち望む自分
和彦の寝室を訪ねて
謝罪する事でやり直す事を
夫は認めて呉れた
・・・それで 良い・・・・
・・・それで 良かった・・・
心細い線香花火の儚い光が滲んで行く
見つめる早紀の手元の 線香花火の先が
・・・ ポトリ ・・・・
地面に落ちた

