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心の中のガラスは砕けて散った
第9章 8月

沢入は本棚から 1本のビデオをセットしてスイッチを入れ
モーターの回る音の後、黒板にチョークで書き込む女性の姿に
綾乃は ”遥さん” 思わず呟き 画面の中に
ベルの音が響き生徒たちが 立ち上がり、画面が変わる
職員室だろうか遥が椅子に座り 一人の生徒が
遥の前に立ち、白い封筒を差し出して、遥は回りを見回し
自分のカバンの中にそれを、差し出した生徒が
逃げる様に去って行く姿を映し
場面は変わり、
好きです 電話をください
名前と電話番号が書かれた便箋を
映し出し
携帯をじっと眺める遥、
揺らぐ視線をカメラは追い、意を決した目で、
ボタンを震える指が動く、耳元に携帯を当て、
少し強気な視線の中、気弱な光を浮かばせた瞳が
また画面が変わり、何処かのファミレスだろうか
青いティーシャツの男の子の背が、遥が強い視線で
男の子を見つめ、横を通る男性の顔を見て、立ち上がり
車の中のシーンへ変わる、
運転する遥の顔は、真っ直ぐ前を向き、走り抜ける
街中の風景が、車は防波堤を見る駐車場へ止まり
優しい眼差しの遥の顔が、綾乃を見て来た
青いティーシャツの男の子が 突然遥に抱き着き
「 先生、好きです!! 」
モーターの回る音の後、黒板にチョークで書き込む女性の姿に
綾乃は ”遥さん” 思わず呟き 画面の中に
ベルの音が響き生徒たちが 立ち上がり、画面が変わる
職員室だろうか遥が椅子に座り 一人の生徒が
遥の前に立ち、白い封筒を差し出して、遥は回りを見回し
自分のカバンの中にそれを、差し出した生徒が
逃げる様に去って行く姿を映し
場面は変わり、
好きです 電話をください
名前と電話番号が書かれた便箋を
映し出し
携帯をじっと眺める遥、
揺らぐ視線をカメラは追い、意を決した目で、
ボタンを震える指が動く、耳元に携帯を当て、
少し強気な視線の中、気弱な光を浮かばせた瞳が
また画面が変わり、何処かのファミレスだろうか
青いティーシャツの男の子の背が、遥が強い視線で
男の子を見つめ、横を通る男性の顔を見て、立ち上がり
車の中のシーンへ変わる、
運転する遥の顔は、真っ直ぐ前を向き、走り抜ける
街中の風景が、車は防波堤を見る駐車場へ止まり
優しい眼差しの遥の顔が、綾乃を見て来た
青いティーシャツの男の子が 突然遥に抱き着き
「 先生、好きです!! 」

