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第2章 結衣子

「あれ、持ってきたっけ？」
「ユイが持ってきたよｗ」
ありがとうと答えたものの、私はもう睡魔に負けつつありました。そのままベッドに上ると髪も乾かさず、結衣子の横でシーツに潜り込みました。

「おやすみ、お父さん」
「うん、おやすみ」
「さあ、ユイもメイク落として寝よっと」
結衣子がバスルームに入る姿を見ながら、私は眠りに落ちていました。

目を覚ますと部屋は既に明るく、私はベッドに置いたスマホを手に取りました。時間は7時前を指していました。そして隣で眠る結衣子を見ると、シーツに潜りこんで頭だけ私に向けていました。

普段の生活で私が出勤するのは7時半ですが、結衣子はいつもそれから起きてきます。それは沖縄でも同じでした。私はぐっすり眠る結衣子をしばらく眺めていました。

「ユイちゃん、そろそろ起きたら？」
私もうとうとしていると、いつの間にか8時を過ぎていました。そろそろ行かないと朝食のバイキングも終わってしまいます。私は手を伸ばし結衣子の頭を撫でると、声をかけました。

「…うぅん、今何時？」
「もう8時を過ぎたよ」
「えー、8時？まだ早いよ…」
結衣子は目を瞑ったまま、私に文句を言っていました。

「朝ごはん、終わっちゃうよ」
「…朝、ごはん？」
「うん、バイキング…」
バイキングと聞いた途端、結衣子の目がパッと開きました。結衣子は朝のバイキングが楽しみでこのホテルを選んだのです。

「やばっ、忘れてた！何時までだっけ、バイキング？」
「たぶん9時がラストオーダー…」
「まじ？！ユイ、すぐシャワーしてくる！！」
ボサボサの髪の毛に寝起きの幼い顔のまま、結衣子はバスルームに向かいました。驚いたことに、結衣子はベッドの中でパジャマを着ておらず、下着姿で眠っていました。歩きながらブラを外しTバックも脱ぐと、裸の後姿を見せてバスルームに入って行きました。