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ユイとルイ
第2章 結衣子
「やっぱ…お父さんとふたりだからね」
「うん、どういうこと?」
「娘として…気を使ってるってこと!」
私がびっくりして助手席を見ると、結衣子は少しはにかんだ笑顔を見せました。

「前見てないと、事故しちゃうよ!」
「ゴメンゴメン…」
「あ、お父さん…あそこにコンビニあるよ!」
ホテルに戻ると、結衣子がコンビニでどっさり買ったお菓子とビールを抱え、先にレンタカーを降りました。私は後ろの席の紙袋を手に取ると、結衣子の後ろを追いかけました。

「ユイちゃん、忘れてるよ!」
「忘れてないよ、それ…お父さんの!」
私はふたつある紙袋の一つを開けようとしました。すると後ろに振り返った結衣子が、首をふりました。

「お父さん、まだ見ちゃダメだよ!w」
「何で…?」
「いいから…早く帰ろ!」
結衣子にせかされ、私は苦笑いを浮かべまた歩き出しました。結衣子は私が隣に来ると、身体を寄せて一緒に歩き始めました。

「はい、お父さんの海パン!」
「海パン?」
「うん、明日はユイと一緒に海だよw」
いつもの悪戯な笑顔で、結衣子が私に水着を手渡してくれました。時間は夜9時を過ぎ、結衣子も私もお風呂に入り、ベッドでくつろいでいました。

「寒いんじゃない?」
「大丈夫、天気予報で明日は30℃超えるってw」
結衣子は私の手から水着を奪うと、干してあった自分の水着と一緒にソファの上に並べました。そして冷蔵庫から缶ビールとコーラを取り出すと、お菓子とトランプを持って私のベッドに飛び乗りました。
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