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ユイとルイ
第2章 結衣子
「さあ、トランプしよー!」
いつものパジャマ姿の結衣子が、有無を言わさずトランプをシャッフルしています。私が観念してトランプを手に取ると、結衣子が満面に笑みを浮かべビールを開けてくれました。
「おつまみもあるよ!」
私の好きなスルメの袋を開け、結衣子はそのひとつを口に入れてくれました。そしてベッドの上で、父と娘は遅くまでトランプに興じることになりました。
朝の8時を過ぎ、私はやっと目を覚ましました。隣で結衣子もシーツに包まり、うつ伏せで爆睡しています。トランプは結構盛り上がり、ふたりが眠りについたのは3時を回っていました。私は結衣子の銀色の頭を撫でると、声を掛けました。
「ユイちゃん、朝ご飯は?」
「今日はいい…」
「パンケーキはいいの?」
結衣子は目を瞑ったまま、コクンと頷きました。私もまだ眠かったこともあり、そのままベッドに戻ると目を瞑りました。そしていつの間にか私も眠りに落ちていました。そしてふと気が付くと、結衣子が私の顔を覗き込んでいました。
「びっくりした?w」
「何…してんの?!」
結衣子はこちらを向いて、その肢体をぴったり私にくっつけていました。私の鼻先に結衣子のシャンプーと体臭が混じった、甘い匂いが溢れていました。
「…ちょっと、嬉しくてさ!」
「何が…?」
「今…お父さんと一緒に寝てること!
私の顔を見ながら結衣子は満面に笑みを浮かべていました。結衣子の温かな身体が私を包んでいました。
「だって、ユイさぁ…生まれてからお父さんと寝たことないもん」
真面目に答える結衣子の顔に、私は思わず無言になりました。結衣子は実父を全く知りません。そして私は小さなころの実娘、瑠依のことを思い出しました。瑠依のあどけない寝姿が頭に浮かぶと、思わず私は結衣子の頭を抱きしめました。すると結衣子はそのまま、しばらくのあいだ目を閉じていました。
「うん、こんな感じなんだ…」
独り言のように声を出すと、結衣子は目を開けました。そして私の手をゆっくり解くと、ベッドを下りました。しかし結衣子は振り返り、またベッドに上ると私の顔を覗き込みました。
いつものパジャマ姿の結衣子が、有無を言わさずトランプをシャッフルしています。私が観念してトランプを手に取ると、結衣子が満面に笑みを浮かべビールを開けてくれました。
「おつまみもあるよ!」
私の好きなスルメの袋を開け、結衣子はそのひとつを口に入れてくれました。そしてベッドの上で、父と娘は遅くまでトランプに興じることになりました。
朝の8時を過ぎ、私はやっと目を覚ましました。隣で結衣子もシーツに包まり、うつ伏せで爆睡しています。トランプは結構盛り上がり、ふたりが眠りについたのは3時を回っていました。私は結衣子の銀色の頭を撫でると、声を掛けました。
「ユイちゃん、朝ご飯は?」
「今日はいい…」
「パンケーキはいいの?」
結衣子は目を瞑ったまま、コクンと頷きました。私もまだ眠かったこともあり、そのままベッドに戻ると目を瞑りました。そしていつの間にか私も眠りに落ちていました。そしてふと気が付くと、結衣子が私の顔を覗き込んでいました。
「びっくりした?w」
「何…してんの?!」
結衣子はこちらを向いて、その肢体をぴったり私にくっつけていました。私の鼻先に結衣子のシャンプーと体臭が混じった、甘い匂いが溢れていました。
「…ちょっと、嬉しくてさ!」
「何が…?」
「今…お父さんと一緒に寝てること!
私の顔を見ながら結衣子は満面に笑みを浮かべていました。結衣子の温かな身体が私を包んでいました。
「だって、ユイさぁ…生まれてからお父さんと寝たことないもん」
真面目に答える結衣子の顔に、私は思わず無言になりました。結衣子は実父を全く知りません。そして私は小さなころの実娘、瑠依のことを思い出しました。瑠依のあどけない寝姿が頭に浮かぶと、思わず私は結衣子の頭を抱きしめました。すると結衣子はそのまま、しばらくのあいだ目を閉じていました。
「うん、こんな感じなんだ…」
独り言のように声を出すと、結衣子は目を開けました。そして私の手をゆっくり解くと、ベッドを下りました。しかし結衣子は振り返り、またベッドに上ると私の顔を覗き込みました。