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コンビニバイトの男の子
第9章 雨

「それにしても、よく降るわよね。まーこっちとしては、暇で楽できるからいいんだけど」
「予報では、来週まで雨が続くみたいですよね」
「そうなのよ。それはそれで、お客さんが減るから困るのよね。売り上げ減って、旦那が機嫌悪くなるの目に見えてるし。気が重いわ」
そう言って笑います。
そこで萩子は、悠希の不在を訊いてみることにしました。
「今日、鮎川さんは?」
「ああ、こんな天気でお客さん少ないだろうって、急遽休みにしてもらったのよ。学校が忙しいみたいだし」
「そうなんですね」
(前みたいに、体調が悪くなったんじゃなかったのね)
理由が判ってほっとします。
(・・・でも、また会えなかった。せっかくここにくる用事作ったのに)
最近、悠希はバイトの日も時間も減らしていて、コンビニで顔を合わせる機会が少なくなっています。今週前半の晴れでバイトだった日は用事があって来れず、先週もタイミングが合わなかったため、直近で会ったのは先々週の週末でした。悠希との不倫関係を肯定してから、ここまで会わない期間になるのは初めてのことです。メッセージのやり取りは定期的にしてはいましたが、その頻度も減ってきていました。
(休みになったんだったら、うちに来てくれてもよかったのに・・・)
そんな理不尽な考えも浮かんできます。
レジの方から笑い声が上がりました。顔を向けると、松友とレジにいる女の子が談笑しています。
由絵が、何かをぼそっと呟きました。
「えっ?何か?」
萩子に訊き返されて慌てます。
「あ、別になんでも。ちょっと私語が大きいかなって。それより、レジの彼女、カレンちゃんっていうんだけど、初対面よね?今週から来てもらってるのよ」
「そうだったんですね」
誰だろうと思っていた萩子は納得しました。
「可愛らしいでしょ。松友くんのお陰で女性客が増えたから、今度は男性客も増やそうって魂胆で、旦那が採用したのよ。そう上手くいくとは思えないんだけどねー」
そこで、由絵が萩子を見ます。
「予報では、来週まで雨が続くみたいですよね」
「そうなのよ。それはそれで、お客さんが減るから困るのよね。売り上げ減って、旦那が機嫌悪くなるの目に見えてるし。気が重いわ」
そう言って笑います。
そこで萩子は、悠希の不在を訊いてみることにしました。
「今日、鮎川さんは?」
「ああ、こんな天気でお客さん少ないだろうって、急遽休みにしてもらったのよ。学校が忙しいみたいだし」
「そうなんですね」
(前みたいに、体調が悪くなったんじゃなかったのね)
理由が判ってほっとします。
(・・・でも、また会えなかった。せっかくここにくる用事作ったのに)
最近、悠希はバイトの日も時間も減らしていて、コンビニで顔を合わせる機会が少なくなっています。今週前半の晴れでバイトだった日は用事があって来れず、先週もタイミングが合わなかったため、直近で会ったのは先々週の週末でした。悠希との不倫関係を肯定してから、ここまで会わない期間になるのは初めてのことです。メッセージのやり取りは定期的にしてはいましたが、その頻度も減ってきていました。
(休みになったんだったら、うちに来てくれてもよかったのに・・・)
そんな理不尽な考えも浮かんできます。
レジの方から笑い声が上がりました。顔を向けると、松友とレジにいる女の子が談笑しています。
由絵が、何かをぼそっと呟きました。
「えっ?何か?」
萩子に訊き返されて慌てます。
「あ、別になんでも。ちょっと私語が大きいかなって。それより、レジの彼女、カレンちゃんっていうんだけど、初対面よね?今週から来てもらってるのよ」
「そうだったんですね」
誰だろうと思っていた萩子は納得しました。
「可愛らしいでしょ。松友くんのお陰で女性客が増えたから、今度は男性客も増やそうって魂胆で、旦那が採用したのよ。そう上手くいくとは思えないんだけどねー」
そこで、由絵が萩子を見ます。

