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コンビニバイトの男の子
第9章 雨
「そうだ萩子さん。あれ、してますよね?」
「あれって?」
「ゴールデンウィークの後に、命令したことですよ」
(あっ、サプライズ!それを見せるということか)
そういえばそんな話をしていたと思い出す。この日のための打合せで何度か訊いてみたが、その都度はぐらかされて詳細は判らずじまいだった。
「・・・してます」
恐らくこの場に相応しいと判断し、敢えて”命令”という言葉を使ったのだろう。悠希が自分の妻の主となっていること、そして敬語で返事した萩子が従となっているという、主従関係を突き付けられ、また嫉妬と興奮が湧き起こる。
「じゃあ、確認させてもらおうかな」
貴之がぎらぎらした目を向ける前で、悠希は萩子のパジャマのボタンを外していく。拘束した手を頭に持ち上げられると、萩子はその状態を保持した。バスローブの紐が顔にかかる。気持ち悪いはずなのに避けようとせず、このままと悠希に言われた通り保つ姿に、得も言われぬ淫靡さを感じた。
悠希は、ふらついた萩子を支えながら自然に向きを変え、貴之と正対する姿勢にする。躰をずらして萩子の全身が見やすい位置に立った。
「まずはこっちから」
悠希はパジャマの襟を両手で掴むと、左右に開いた。
「ぉお、っんっ!」
「あああっ!、いやあっ!!」
思わず口から出た驚きの声は、寝室に反響する萩子の叫び声に消される。
貴之は慌てて手で口を塞いだが、視線はパジャマを捲られ露わになった部分に釘付けになる。
(こっ、これはっ!)
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