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夜に咲く名前のない恋人達
第11章 売上バトル

そう思った瞬間。
「お、ぷりんじゃん。いらっしゃい」
知ってる声が聞こえて振り向くと、そこにいたのは響だった。
「この前、チェキ券買うの、かなり恥ずかしかったぞ?あれじゃエロ本買う方が楽だな」
末端の地下アイドルオタクじゃない人が味わう恥じらい。
陰キャと独身のおじさんが圧倒的に多い会場に、ホストがいるなんて、完全にアウェーである。
ジロジロ見られたり、ヒソヒソと何か言われたり。
そんな扱いを知るよしもない響は、爽やかな笑顔を浮かべながら、ぷりんの隣に座った。
高価なホストクラブの中でも、どこか砕けた雰囲気があるのは、この人のスタイルなのだろう。
「……響さん」
この前の夢の中の響を意識してしまい、まともに顔を合わせられないぷりん。
そんな緊張した様子のぷりんに対して、響が顔を覗き込むように話しかけてくる。
「それでどうした?ルカチームの応援に来たんだろ?」
ウィンクしながら、グラスを口元に傾ける。
「えっと……少しだけ……」
そう言いながら、ぷりんは5万円の束を差し出した。
「ん? 5万?」
響は一瞬驚いたように目を瞬かせ、それから少しだけ、表情を緩めた。
「ありがと。でも、無理しなくていいよ」
「えっと……無理してないです……」
そう言ったものの、ぷりんの喉の奥が詰まる。
ホストの売上からすれば、たった5万かもしれない。
しかし無名のアイドルが簡単に出せる額という訳でもない。
それでもルカの為に、少しでも力になりたい。
そんなぷりんの気持ちを見透かしたように、響はクスッと笑う。
「300万くらいすぐに追い付くから心配すんなって」
「お、ぷりんじゃん。いらっしゃい」
知ってる声が聞こえて振り向くと、そこにいたのは響だった。
「この前、チェキ券買うの、かなり恥ずかしかったぞ?あれじゃエロ本買う方が楽だな」
末端の地下アイドルオタクじゃない人が味わう恥じらい。
陰キャと独身のおじさんが圧倒的に多い会場に、ホストがいるなんて、完全にアウェーである。
ジロジロ見られたり、ヒソヒソと何か言われたり。
そんな扱いを知るよしもない響は、爽やかな笑顔を浮かべながら、ぷりんの隣に座った。
高価なホストクラブの中でも、どこか砕けた雰囲気があるのは、この人のスタイルなのだろう。
「……響さん」
この前の夢の中の響を意識してしまい、まともに顔を合わせられないぷりん。
そんな緊張した様子のぷりんに対して、響が顔を覗き込むように話しかけてくる。
「それでどうした?ルカチームの応援に来たんだろ?」
ウィンクしながら、グラスを口元に傾ける。
「えっと……少しだけ……」
そう言いながら、ぷりんは5万円の束を差し出した。
「ん? 5万?」
響は一瞬驚いたように目を瞬かせ、それから少しだけ、表情を緩めた。
「ありがと。でも、無理しなくていいよ」
「えっと……無理してないです……」
そう言ったものの、ぷりんの喉の奥が詰まる。
ホストの売上からすれば、たった5万かもしれない。
しかし無名のアイドルが簡単に出せる額という訳でもない。
それでもルカの為に、少しでも力になりたい。
そんなぷりんの気持ちを見透かしたように、響はクスッと笑う。
「300万くらいすぐに追い付くから心配すんなって」

