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夜に咲く名前のない恋人達
第13章 ルカとデート
そして、ステージの奥の壁に目を向けたとき、そこにルカが立っているのが見えた。

「えっ!!」

彼はじっと、こちらを見ていた。

その目はまるで「大丈夫だ」と伝えるように、真っ直ぐだった。

きっと、勝てる予定ができてるんだっ!!

ぷりんから自然と、最高の笑顔が溢れる。

きっと今の私は、誰よりも輝いてる。

そう思えた。

こうして、ライブは無事に終わった。

ライブ後のチェキ会。

長い列の最後に、ルカの姿を見つけた。

「ルカくんっ!!来てくれてありがとうっ!!」

「相変わらず、この空気慣れないな?」

ライブハウスの空気に苦笑いするルカ。

「そうかな? みんな優しいし、ステージに立ってるの楽しいよ?」

そう言いながら、ぷりんはルカとチェキを撮った後、スタッフが離れるのを見て、ルカが小さな声で言った。

「ライブが終わったら、近くの駅で待ってるから」

「えっ……?」

「話したいことがある」

「……うん……」

スタッフに気づかれないよう、小さく頷く。

ルカくんが、私に何を話すつもり……?

それを考えながら、ぷりんはルカの背中を見送った。

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