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夜に咲く名前のない恋人達
第13章 ルカとデート
たい焼きを食べたあと、商店街をぶらぶらと歩いていると、昔ながらの小さなゲームセンターが目に入った。

今時の大きなゲームセンターではなく、個人商店のような店に目を輝かせるぷりん。

「あっ……懐かしいっ!!」

「入ってみる?」

「うんっ。私田舎育ちだから、こういう店好きなんだよね」

ルカに手を引かれて、店内へと入る。

昭和のレトロな雰囲気が漂う店内には、UFOキャッチャーや太鼓のリズムゲーム、格闘ゲーム。

そして奥には少し古そうなプリクラ機が並んでいた。

ゲームセンターを歩いていると、ぷりんの目にひとつのUFOキャッチャーが飛び込んできた。

「あっ……」

そこには、黄色のフリフリのドレスを着た猫のキャラクターのぬいぐるみが並んでいた。

そのキャラクターは、昔から長く愛されているものだった。

「どうした?」

ぷりんが立ち止まると、隣にいたルカもそのぬいぐるみを見つめる。

「……あぁ、昔からこの猫のキャラ好きだったよな?」

「えっ……?」

思わずルカを見上げた。

昔から人気のあるこの猫のキャラクターのぬいぐるみ……

好きだったけど……

そんな話、したことあったっけ……?



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