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夜に咲く名前のない恋人達
第13章 ルカとデート
ゲームセンターの奥の方へ歩いていくと、ルカが何気なく言った。

「せっかくだし、プリクラでも撮るか?」

「プリクラ?」

「女はこういうの好きだろ?」

「うんっ!!じゃあ一緒に撮ろっ!!」

満面の笑顔のぷりんに腕を掴まれて、少し照れくさそうに笑うルカに、心が晴れていく気がした。

ルカがこんな風に振る舞ってくれてるなら、バトルの結果も大丈夫。

司に体を差し出すこともなくなるはず。

せっかくのデートの思い出を残せるなら、プリクラが一番いい。

二人は並んでプリクラの機械の中に入り、画面の前に立つ。

青空の背景のデザインを選び、ぷりんはルカが取ってくれた猫のぬいぐるみを胸の前に抱えた。

「ねえ、この猫ちゃんも一緒に撮ってい~い?」

「いいんじゃね? 記念になるし」

撮影のカウントダウンが始まる。

3、2、1……

一枚目。

ぷりんはぬいぐるみを抱えながら、思いっきり笑顔でピース。

ルカは少し照れながらも、軽くピースをしてくれた。

2枚目。

「次はハート作るよ~?」

「は?」

「こうやって、手を猫みたいにして?」

ルカが手をグッと握る。

「それ青の猫型ロボットじゃん……もう少し開いて?」

こうして片手でハートの半分を作り、二人で重ねる。

「……なんかこれ、アイドルが撮るやつじゃね?」

「私、アイドルだもんっ」

「ま、そうだな」

カシャッとシャッターが切られ、ハートのポーズが出来上がる。

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