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夜に咲く名前のない恋人達
第13章 ルカとデート
帰りの電車は、乗客がまばらで2人用の座席に並んで座れた。

プリクラの余韻が残る中、楽しさの反動のように、明日の不安が押し寄せてくる。

もし司さん達に負けたら……?

どちらも酷い目に遭うことになったら……?

「はぁ……」

ぷりんは思わず溜め息をついて、肩を落とし、視線を足元に落とした。

そんなぷりんの変化に気づいたのか、隣のルカが何も言わずにそっと腕を伸ばし、彼女の肩を引き寄せる。

ルカがそばにいるだけで、少しだけ安心できる気がした。

「明日のことは、大丈夫だから……」

ルカはゆっくりとした口調で言う。

まるで、ぷりんが不安を口にする前に、それを封じ込めるかのように。

「俺を信じろよな?」

そう囁かれた瞬間、ぷりんの胸がきゅっと締めつけられる。

信じたい……

でも、怖い……

不安はまだ完全には消えないのに、ルカの腕の中はあまりにも心地よく感じた。

「……ん」

そっと顔を上げた瞬間、ルカの視線が近くにあった。
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