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感情の欠片
第1章 過去
男とは、デートのたびに関係を持つようになった。
果てた時の表情もそうだが、特に舐めた時の反応が顕著だった。
舐め方やしゃぶり方を少し変えるだけで、男の反応が違ってくる。
頬の裏で先端を擦れば、簡単に果ててしまう。
それを避けて焦らすと、男は懇願するような声を出した。

そんな男の姿を眺めながら、ふと何か違う気がしてきた。
カズミがしていた、あの恋する表情。
それは私にはどうしても作れないものだった。

四つん這いで受け入れながら、わざと大きめの喘ぎ声を上げてみる。
仮初めの恋愛を演じること。
それに、いったいどれほどの意味があるのだろうか。
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