この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
夜をほどく
第12章 夜明けの代償
「ねえ、最近帰りが遅いけど……何かあった?」

食卓越しの夫の声が、妙に柔らかく響いた。
けれどその眼差しは、いつもの鈍さとは違っていた。
わずかな鋭さと、不自然な沈黙。
紗江の手が、持っていたスプーンの中でわずかに震える。

「……仕事が立て込んでて」

言い訳は、嘘のない嘘だった。
本当に忙しかった。
だけど、その“忙しさ”の合間に、確かに彼と重ねた夜があった。

ベッドに入ってからも眠れず、スマートフォンを握ったまま時間だけが過ぎる。
光貴からの連絡はなかった。
既読にもならないメッセージがひとつ、画面に浮かんでいた。

《…あの夜から、何も手につかない》

それだけ。
だけど、胸の奥が焼けるように疼いた。
/96ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ