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夜をほどく
第12章 夜明けの代償
職場の空気も、変わり始めていた。

彼の視線が、前より遠く感じられる。
デスクをすれ違うときの、ほんのわずかな沈黙。
一度知ってしまった温度と欲望の名残が、日常のすき間から漏れてしまいそうで、紗江は自分の表情さえ怖くなっていた。

「あんた、最近……泣いた?」

ランチタイム、喫煙所で煙草をふかしていた結月が、鋭く切り込んだ。

「えっ……なんで?」

「目の端が、いつもより……綺麗だった。泣き腫らした目って、ちょっといい女に見えるもんよ」

からかいの中に、結月の優しさが混じっているのがわかった。
でも、何も言い返せない自分がいた。

本当に泣いたのか。
それとも、泣けないまま、心だけ崩れているのか。
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